スタッフブログ｜前田畳製作所 (神戸)

自分たちの枠から少しはみ出して、スタッフが体験したこと、見たこと。
ひょっとしたら畳と関係のないようで、あるものも。

文・前田敏康（前田畳製作所代表）

2017年02月15日

002　東京金田油店さんへ

きっかけは「灯心」。

灯芯（い草の芯）についてネット検索していると辿り着いたのが、金田油店さん。
なぜ、い草と油？と思われるかもしれませんが。い草の芯は灯芯といって、灯明や和ろうそくの芯に使われるものなのです。こんな感じでい草から灯芯を抜くんです。http://www.maeda-tatami.com/img/event/taiken/（安堵町歴史民俗資料館にて）

で、金田油店さんのネットショップに「御灯明セット（下の写真）」（灯芯と菜種油）があって、オッ！と。畳アンテナが反応したということですね。

菜種油も“国産菜種圧搾一番しぼり”。さぞかしこだわりのあるお店なのだろうとネットショップ内を徘徊。草創明治３年という歴史と、お店のセレクトにどんどん引き込まれる。行ってみたい！

お店、予想以上にカッコいい。

で、東京出張にあわせていきなりの訪問。いや～、もう予想以上のカッコいい雰囲気。何がカッコいいって、その歴史を感じさせる落ち着きと目利きが伝わる陳列、でも決して高くない敷居・・・。一品一品への拘りがその全てから伝わってきます。

「これだ！」と思った油しか置かない。美味しくない油は置いてと言われても置かない。でも、美味しいと思った油は買いに行ってでもこのお店に置くのです、と。それにしても油って、こんなにあったの？

パッケージに惹かれ、山葵油なるものを発見。手に取って見ていると、「テイスティングしてみます？」１，２滴でなんとなんと山葵の味と香りがふわーっと。もちろんチューブの山葵ではなく、擦りおろした山葵の味と香り。刺激の奥の甘みを探していると「お米の油で作られたものなのですよ」とお店の方。この油との出会いからその味までを詳しく教えてくださいました。もちろん他の種類の油についても、どんな料理に何が合うかなどまで丁寧に。玄関近くの「寿油」は貫禄あったな～。